旅立ちの春に

   3月。市内各地で開かれた卒業式に出席してきました。少子化の影響で、卒業生よりもお祝いに駆け付けて下さった保護者や地域の皆さんが多い光景がすっかり定着しました。一抹のさみしさもありますが、卒業証書をもらう前に壇上で、将来の夢や保護者への感謝の気持ちを語るなど、卒業生一人ひとりにスポットライトが当たるような工夫がみられるようにもなりました。子どもたちは地域の財産であり、未来を照らす希望そのものであることを日々実感します。


   嬉野市では毎年、この旅立ちの春に市外への転出が多くなります。ここに地方都市が抱えるジレンマがあります。大いなる夢を胸にふるさとを後にする人をしっかり応援するのは当然ですが、進学や就職を機にふるさとを離れる人が増えると、将来的にまちの活力が失われる可能性があるということです。昔の歌謡曲では夢を描く場所は都会で、夢破れて帰るところが故郷という固定概念が支配的でしたが、新たな時代の転換期にある今、田舎にこそ挑戦する機会が多いと確信しています。この嬉野市で、佐賀で大いなる夢を描くことを応援することが私たち行政の責務であると言えます。


   嬉野市では新年度から機構改革を行い、シティプロモーションの強化に乗り出します。シティプロモーションとは、観光、移住、子育て応援、企業誘致のあらゆる分野で選ばれるまちを目指す取り組み全般です。市内外に嬉野市の魅力をお伝えする中で、嬉野市でどんな楽しい経験ができるか、嬉野市は夢の実現に向けてどんな応援ができるのか、嬉野市と組むとどのような価値ある未来を創造できるのか―を実感してもらう仕掛けを考えていきたいと思います。日本一新規就農しやすいまちを目指して、ICTや小型無人飛行機・ドローンなどを活用したスマート農業推進や市内や近隣の事業者で生き生きと働く人にもスポットを当てた事業所の紹介、子育て応援策充実のための外部人材登用など、すでに動き出している施策もあります。今後も市民の皆さんの夢づくりを応援するため、総力を挙げて参ります。今はふるさとを離れている人も同じです。皆さんのふるさとはいつでもあたたかく出迎えてくれます。さあ、みなさんと嬉野市の新しい時代を創りましょう。

 

ふるさとの空よ
https://www.city.ureshino.lg.jp/sightseeing_culture/1094/_22403.html

 

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