「ありったけのうれしいを!」 3市町連携によせて

 

   嬉野市は近隣の武雄市、有田町と連携して地域活性化を目指す首長会議を発足させました。キャッチコピーは各市町の頭をとって「あり(有)ったけ(武)のうれ(嬉)しいを」。第一弾は観光で共同PRをすることになりました。人口減への危機感と打開する将来ビジョンを共有する同世代の地域経営者同士だからこそ、スクラムを組んで難局を乗り切ろうという決断に至った次第です。今後の展開にどうぞご注目ください。

 

   事業の詳細や記者発表の模様は「うれしの元気通信」の記事をご覧ください。
   https://www.facebook.com/ureshino.genki/posts/2173841952741856
   本稿では「なぜ、地域連携が必要なのか」というテーマについて掘り下げたいと思います。

 

   観光PRでトップセールスに立つと、嬉野温泉を起点に周辺の魅力的なスポットを組み合わせた具体的な旅のイメージを提案することが効果的だということに気づかされます。旅慣れたシニアの方に「有田焼の窯元散歩には嬉野温泉が近くて便利」と紹介すると「わが意を得たり」という表情を浮かべ、絶景を求めて旅する若いインスタ女子に、デジタルアートと融合した雄大な御船山楽園の夜の景色とともに、朝焼けに輝く茶畑の海の写真をみせると、「どっちも行きたい!」と目を輝かせることでしょう。楽しい旅プランに、市町や県といった行政の境目はまったく意味がないことです。有田、武雄、嬉野のそれぞれの資源を融合させて西九州エリア全体としての魅力を高めていく必要があります。

 

   第2次嬉野市総合計画(2018年6月策定)にも、観光分野で「新幹線駅をハブとした広域観光を推進」と明記しており、県内でもいち早く、広域連携やツアーの企画・マーケティングを行い、稼ぐ観光地経営を志向する組織DMO(Destination Management Organizationの略)の立ち上げに動いてきました。有田町においても「有田まちづくり公社」としてDMO候補法人に登録されており、将来的には地域連携型DMOへのグレードアップも視野に入れています。地域の稼ぐ力を引き出すことも時代の要請です。

 

   今後の取り組みは観光に加え、人口減対策や農産物ブランド化など幅広く事業展開をしていきたいと考えています。例えば人口減対策では、婚活や移住促進事業を共同ですることで、新たなライフスタイルの提案につなげていくこともできます。嬉野市の茶や大豆、きゅうりなどの園芸野菜に、武雄市のチンゲン菜やしょうが、パクチー、有田町のありた鶏やシャインマスカットなど、多種多様な食材の宝庫として売り出していくことも可能です。ここまで書くと市町村合併論者のようですが、「さにあらず」。3市町でアイデアを競いつつ、それぞれとんがった部分に磨きをかけるのが望ましいと考えています。

 

   今回の連携では、若手の職員や民間人材の連携も視野に入れています。ゆるやかなつながりの中で、この地域に存在する「ありったけ」の資源を総動員して日本全国の皆さんに「うれしい」をお届けしたいと思います。

 

 写真:3市町連携記者発表

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